この記事では、CMでお馴染みのクラシアンに水回りの修理を依頼するとどうなるのかを考察していきたいと思います。
結論から言えばクラシアンは高いです。ぼったくりと言われても仕方がない価格を請求していますが、それには理由があります。
なぜクラシアンは高いのかその理由を考察し、水回のトラブルで高額な請求を回避する方法をお伝えします。
Contents
クラシアンの請求には広告費用等が上乗せされ「ぼったくり」になる
クラシアンに代表される24時間対応の業者は、地元の水道業者等と比較するとどうしても料金は高くなります。
そしてその料金があまりにも高いことから「ぼったくり」と呼ばれるに至るのですが、その理由から説明していきます。
クラシアンの広告料が修理代に上乗せされる
TVのCMで「暮らし安心、クラシアン」と視聴者の脳に「水まわりのトラブルはクラシアン」とすり込んでくる会社がクラシアンです。
あのCMのメロディは軽快ですが、消費者は警戒したほうが良いでしょう。
TVCMの料金がいくらであるのかは正確には知りませんが、クラシアンの場合、推定で数千万円はかけているものと思われます。
また近年はネット広告も盛んです。「水道 修理」などで検索すると検索結果の上に業者の広告が出てくるはずです。
これらは業者がgoogleに料金を支払って広告を出しているのです。
ではクラシアンが支払った広告料はどこに跳ね返ってくるのでしょうか?
あなたがクラシアンへ支払う修理費用や商品代金です。
TVやインターネットは無料で見られるものであると考える方が多いですが、決してそうではなく、企業がCMを流したその代金は(クラシアンに限らず)商品の価格に上乗せされます。
例えばみなさんに馴染みの深い緑茶を考えてみましょう。
ゴールデンタイムにガンガン流れる緑茶のCM。
「おーいお茶」や「伊右衛門」など意識の高いCMはそれらの緑茶があたかも高級緑茶であるというイメージを我々に植え付けます。商品のブランディングをしているわけですね。
そしてブランディングに要した費用は商品代に上乗せされます。
よくスーパーでは無名のお茶が格安(1本50円など)で販売されているのを見かけますが、そのお茶はTVCMなどの広告費用をかけていないが故に、低コスト低価格が実現できているのです。
もちろん高品質の材料を使用しているために格安で販売できないという理由はあるのかもしれませんが、広告費用が間接的にエンドユーザー負担になっていることは間違いありません。
話を元に戻します。
クラシアンが支払う広告費用は我々が間接的に負担する必要があるため、そうした広告を行っていない地元の修理業者等と比較するとどうしても修理費用は高くなってしまうのです。
クラシアンの24時間対応の費用が上乗せされる
クラシアンは24時間体制で水道の修理を行っています。夜間急なトラブルに巻き込まれた場合でも対応してもらえるのはありがたい話です。
しかし24時間体制ということは、需要が少ないであろう夜間でも受け入れ態勢を整えているということです。
修理の依頼がなくても受け入れ体制があるだけで人的コストはかかります。そうした24時間体制に係る人件費も修理代金や部品代金に上乗せされます。
あとクラシアン、提携している下請けは24時間待機している費用もあるのでどうしても多少その分お高くなります。緊急時には重宝するけどね。
世の中の料金ってそんなモンだしそうで無いと健全では無いよね。— 暮維持 飛衛郎 (@crazypierrot_00) January 9, 2017
クラシアンの下請け企業の存在
クラシアンはHPで協力業者を募集しています。協力業者、つまりは下請け業者のことですね。
次のような話を聞いたことないですか?
こんなホラー映画みたいなことがなんで起こるんでしょうか?
これはクラシアンの下請け業者だからです。
クラシアン呼ぶと強烈に高い見積もり出すけど、自治体の水道課に業者紹介してもらうと全然安いし、なにより同じ業者が来る
って話もありましたね— まるてにすとらいぷ (@ZLA151ARO) January 15, 2017
顧客との直接的なパイプが弱い業者がクラシアンの下請けとして登録していると、このようなことになってしまいます。
そして当然クラシアン経由でこの業者へ修理を依頼すると高くなります。なぜなら下請け業者はクラシアンにお金をバックしないといけないからですね。
クラシアンはネームバリューがあり、修理依頼が多く来ます。
一方で地元の業者は広告も出してないし、出す体力もない。クラシアンの下請けになると仕事の依頼は多いので、お金を出してでも下請けになる。クラシアンへバックするお金は修理代に上乗せする。
こうした構造もクラシアンのぼったくり価格の一因となっているのです。
出張・見積もり料金無料の罠
クラシアンは出張・見積もりが無料です。
あなたがクラシアンから高い見積もりをもらっても、断ればあなたはノーダメージです。
しかし出張見積もりには人件費がかかっているはず。その人件費は何処へ行くのか・・?
これもやはりあなたが支払う修理費用と部品代ですね。
他人が見積もりをした分の手間賃や出張費はクラシアンにとってコストとなり、それを上乗せした費用をあなたは支払うことになるのです。
トイレの水が止まらなくなって、老いた両親がクラシアンに連絡した。
作業員が来て、35000円の見積もり。依頼して部品交換したそうな。
後日、同じ症状で息子宅のトイレが故障。カインズホームでアッセンブリのパーツが5000円で売っていた。
交換も簡単。クラシアンボッタクリだなぁと思った— old timer 76s (@popculture76s) June 23, 2019
水のトラブルで思い出したけど
トイレの水が流れっぱなしで止まらない!と親父が勝手にクラシアン呼んでタンク内の道具取り替えないとダメ(見積もり2万円)って言っておきながら
自分がタンクに手をつっこんでみたらブルーレットのカケラが弁に挟まっていただけで除去したら元通りになったんだよね— ちょめ (@W_Trigger_lover) January 5, 2018
クラシアンはぼったくりなのか?社員の声を聞く
クラシアンのぼったくりというか、高コスト体質には以上のような理由があるのですが、ここでクラシアンに勤めていた方の声を聞いてみましょう。
転職サイトで退職されたの方の口コミを見るとこのようなことが書かれています。
- 利益主義であり、修理で直せる不具合や、顧客が修理のみの対応を求めていた場合でも、その通りに行い帰社すると嫌味を言われた
- 新品への交換や、大規模改修に繋ぎ粗利を稼がなければならない
- 押し売りの強要があった
例えば簡単な修理、つまり基本料金内で収まる修理内容であってもそれでは利益が得られないため、不要と思われる修理提案をしているということです。
クラシアンに限った話ではりませんが上司から利益を求められると、そのしわ寄せは顧客に対する利益上乗せという歪な構造を生んでしまいます。
何故我々はクラシアンにぼったくり価格でも修理を依頼するのか?
このように高コスト体質による顧客本位という理念が疎かになっているクラシアンですが、何故この会社に修理を依頼し続ける人がいるのでしょうか?
それは次のような理由が考えられます。
- 水回り修理の相場がわからない
- もっと安い業者があることを知らない
- 家に来てもらい見積もりをもらったので、断るのに罪悪感を感じる
- 緊急性がある
これらを回避することができれば、適正な(安い)費用で水まわりの修理を行うことができるようになるはずです。
クラシアンへ依頼せずに水回りを緊急対応するには?
そうは言っても水漏れの場合、マンションにお住まいの方だと下の階へ漏水する可能性もあります。戸建だと家が腐食する可能性もあるので緊急性を要する場合が多いでしょう。
その場合はまず水を止めること、つまり止水栓を閉じるを優先させましょう。
水漏れさえ止まれば緊急性はなくなりますし、急がず業者を行う余裕が生まれます。
止水栓の閉め方
止水栓を閉めるには次の2つの方法があります。
- 設備個別の止水栓を閉める
- 個別の止水栓がわからなかったら家全体の止水栓を閉める
全ての水廻り設備(トイレ、キッチン、風呂、洗面台など)には、個別の水栓が付いています。それさえ閉めてしまえばその設備の水は止まるのです。
具体的に見ていきましょう。
トイレ
配管が隠れているトイレであっても必ず水栓はあります。下の画像の丸部分を開けると・・
丸で囲った部分が水栓です。
これをマイナスドライバーで時計回りに回せば水は止まります。
トイレに付いている手洗い
こちらも止水栓が無いように見えますが
下部の蓋を開ければ止水栓はちゃんとあります。
洗面台も下の引き出しを開ければ
このようにハンドルがありますので同じく右に回せば水は止まります。
家全体の止水栓
水廻りのトラブルは個別の止水栓を閉めてしまえばとりあえず解決することが殆どです。
しかしながら、排水管から水が漏れていたり家のどこから水が漏れているのかわからないようなケースもあると思います。
その場合は家全体、戸建ならば1軒全て、マンションならば部屋全ての設備への給水を止めることができます。
戸建ての場合は屋外にある水道メーターボックスの横のハンドルを右に回します。画像左側のハンドルですね。
これを右に回せば家への給水は止まります。
マンションの場合は扉の横にあるメーターボックスに止水栓があるので、そちらをあけてハンドルを右に回しましょう。
止水栓の閉め方については次の記事を参照していただければ(私のページではありませんが)詳しく載っています。
水が止まったらクラシアン以外の業者を選定する
無事に止水栓を閉じられたら、ひとまずは安心です。緊急性が無くなったら次は業者を選定しましょう。
選択すべき方法は2つです。
一つは市町村が指定する水道業者に連絡することです。お住まいの市町村のHPを閲覧すれば、その一覧が見られるはずです。
市町村が指定してるため、ぼったくりの業者である可能性は低いでしょう。
しかし最も良いのはくらしのマーケットを利用することです。
私は会社員の傍ら、不動産賃貸業を営んでいます。
不動産賃貸業では入居者の退去後の清掃や水廻りのトラブルなどを大家が行う必要があるのですが、その際利用しているのがくらしのマーケットです。
くらしのマーケットは、評価・価格・住んでいる地域などから業者をしぼり込むことができ、料金が明示されているため非常に使い安いサービスです。
選択した業者さんとは直接やりとりをするのですが、間に「みんなのマーケット株式会社」が入り、業者さんが設備破損で依頼者に損害を与えた場合には最大1億円まで補償をしてくれる制度が設けられており、安心して取引を行うことができます。
クラシアンの罠|クラシアンはぼったくりなのか?まとめ
以上でクラシアンの罠に関する記事は終わりです。
消費者目線から見ればクラシアンはぼったくりサービスと言われても仕方がないです。
しかしながらクラシアンは24時間対応を行うなど高コスト体質のため、そのしわ寄せは顧客へ来ざるを得ません。「もっと安くしろ」と言っても、コストがかかっているためそれは出来ないのです。
もしも水廻りの設備で不具合が出た場合は、
- 緊急性の高い場合は止水栓を閉じる
- くらしのマーケットで業者を選定する
この2点を抑えておけば水廻りのサービスで損をすることはないはずです。