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フリーランス 国民健康保険料計算と節約

個人事業主・フリーランスの国民健康保険料の仕組みと計算方法、具体的な計算も掲載

投稿日:2018年7月14日 更新日:

国民健康保険料の計算と節約

個人事業主・フリーランスの財布を迫害する国民健康保険料。その仕組みと計算方法はどのようになっているのでしょうか。

所得税や住民税の計算とは少し異なる国民健康保険料の仕組みを詳しく解説します。

国民健康保険の仕組みはどのようなものなのか

国民健康保険制度は、全被保険者の病院・薬局等の窓口での負担が軽くなる、優れた制度です。

国民皆保険制度という言葉をお聞きになられた方も多いのではないかと思いますが、日本国籍を取得されている方なら健康保険組合への加入は義務付けられています。

公平性という観点から述べますと、高齢者で有るほど病院に行く機会は増えますので、若い労働者世代は自分とは関係のない世代の保険料を支えていることになり不条理さを感じられる方も多いかと思います。

ましてやこの少子高齢化社会の日本に於いては、労働者(若年世代)の負担が年々増す一方になっています。

個人事業主にとっては、「病院にろくに行くことも無いのに保険料だけ取られていく」「収入が上がっても保険料で取られていく」などの声があがるのも当然と言えるでしょう。

世帯で加入する国民健康保険

国民健康保険は世帯としての加入になります。例えば、夫サラリーマン、妻自営業の夫婦がいたとします。夫は当然会社の健康保険組合に加入し、妻は自営業ですので国民健康保険に加入します。

ところがです。国民健康保険は世帯ごとの加入になり、保険料の支払い義務は必ず世帯主になってしまいます。

妻が世帯主の場合は違和感がないかもしれませんが、夫が世帯主になっている場合、会社の健康保険組合の保険料を払っているにも関わらず、「世帯」の国民健康保険料支払い義務も発生してしまいます。

会社員で健康保険組合に加入されている方からすると、よくわからない制度ですが、この「世帯ごとの加入」は保険料の計算を行う時に重要な要素となりますので覚えておいてください。

国民健康保険料の計算方法はどのような仕組みになっているのか

国民健康保険の仕組を説明したところで、国民健康保険料の計算方法について述べたいと思います。

国民健康保険料の計算方法を述べる前に、2つだけ用語の説明をしておきます。

控除と税率

国民健康保険の計算を行う前に、覚えておいていただきたい言葉は2つです。

それは、「控除」と「税率」です。

控除(こうじょ)・・・ひきさること

そう、控除とは引くことです。所得からあるものが「控除」されて、その控除された後の金額をベースにして国民健康保険料が決定されます。

税率・・・税金をかける割合・比率

「控除」された金額に対して何%をかけるか、それが税率です。

例えば、日本の消費税率は8%ですね。それは購入した金額に対して8%の税金を負担しなければならないということです。一方、国民健康保険料の税率とは所得からあるものが「控除」された金額に対して、「税率」をかけて最終的な保険料が決まります。

そして、この税率ですが、国民健康保険料の場合、お住まいの地域によってかわります。そしてその地域差は実はとてもデカイです。

これは、国民健康保険の運営は各市区町村が行っており、その地域の医療費が高い(高齢者が多いなど)と、必然税率も高くなってしまっているからです。

受けられるサービスは同じであるのに、保険料が地域によって異なるのは問題がありますが、現状の制度ではそのようになっています。

国民健康保険料の計算方法と計算式

控除と税率をご理解いただいたところで、国民年金保険料の計算方法を説明していきます。使用する用語が難しいと理解がしにくくなるため、できるだけわかりやすく説明していきたいと思います。

{(  A  )- (  B   )}× (  C  )=年間の国民年金保険料

基本はまずこれです。(基本と言うことは、まだ他にも計算するべきものがあるのですが、後で述べますね)

(A)に入るのは所得金額

(B)に入るのは基礎控除33万円

(C)に入るのは税率

です。

所得というのは、(売上ー経費)のことですね。単純に「儲けた金額」と言っても良いかもしれませんし、総所得金額とも言います

そして(B)が基礎控除です。控除という言葉は上で説明いたしましたが、国民健康保険では個人事業主の所得から33万円が引かれたものに税率がかけられます

そして最後(C)は税率ですね。お住まいの地域によって税率は異なりますので、正確な率は市町村のホームページで確認することが必須となります。

{(  所得金額  )- (  基礎控除額  )}× (  税率  )=年間の国民年金保険料

以上が簡単な説明になりますが、実は国民健康保険料は3つの種類に分かれてしまいます。少し難しくなりますが、結局のところ使用する計算式は上の青枠で囲ったものだけになるのでご安心ください。

その3つとは、医療分・支援分・介護分です。それぞれ説明しますね。

  • 医療分・・・加入者(保険料を支払っている人)の医療費に使用される。(難しい言葉で基礎賦課額)
  • 支援分・・・後期高齢者(の医療制度)を支援するために使われる。(難しい言葉で後期高齢者支援金等賦課額)
  • 介護分・・・介護保険制度を運営するための保険料。40~65歳未満の方に課せられる。(難しい言葉で介護納付金賦課額)

国民健康保険料は、基礎賦課額(医療分)・後期高齢者支援金等賦課額(支援分)・介護納付金賦課額(介護分)の3種類にわけることができ、それぞれ保険料の使用目的が異なるよ、ということです。

そしてですね、3つの種類(医療分・支援分・介護分)それぞれに3種類の保険料があるのです。

  1. 所得に応じた保険料
  2. 所得に関係なく、世帯内保険加入者1人にかかる保険料
  3. 所得に関係なく、保険加入1世帯にかかる保険料

何を言っているのかわけがわからないよ?分かりやすく説明しましょう。

  1. 所得に応じた保険料は、最初に説明した青色部分で囲った式を使用します。税率は、医療分・支援分・介護分それぞれに市町村が定めています。これを難しい言葉で所得割と言います。
  2. 所得に関係なく、世帯内保険加入者1人にかかる保険料。これはどういう意味でしょうか。例えば、国民健康保険料加入者に子供ができたとします。日本は国民皆保険制度ですので、生れた子供も健康保険に加入しなくてはいけません。この子供が国民健康保険に加入したとすると、世帯内の国民健康保険加入者は2人になりますね。前述しましたが、国民健康保険は世帯ごとの加入になりますので、この世帯内保険加入者1人にかかる保険料は倍になります。加入者1人にかかる保険料は市町村が定め、所得に関係なく固定金額です。こちらも医療分・支援分・介護分それぞれに料金設定がされています。これを難しい言葉で均等割と言います。
  3. 所得に関係なく、保険加入1世帯にかかる保険料。これは保険料の基本料金みたいなものですね。世帯内に国民健康保険に加入している人がいれば、必ず発生します。こちらも医療分・支援分・介護分それぞれに料金設定がされています。これを難しい言葉で平均割と言います。

まとめると、

医療分(基礎賦課額)の所得割・均等割・平均割

支援分(後期高齢者支援金等賦課額)の所得割・均等割・平均割

介護分(介護納付金賦課額)の所得割・均等割・平均割(40歳以上の方のみ)

これら全てを合計した金額が1年間の国民健康保険料となります。

よくわからないでしょう。具体的な例を示した方が明らかに分かりやすいと思います。

国民健康保険料の具体的な計算方法

説明だけ聞いても良く分からないと思いますので、実際に具体例を見てみましょう。

例:大阪市在住の Aさん(フリーランス)1人暮らし・30歳 年間売上1,000万円 年間経費500万円 白色申告 の方の国民年金保険料

国民健康保険料を計算するために必要な情報としては、

  • 住民票のある所在地
  • 年齢(介護保険料の有無)
  • 世帯のうち国保の加入者数
  • 控除の額(青色申告か否かで控除額が異なる)
  • 所得

です。例では全ての条件が明示されていますので、国民健康保険料の計算ができますね。

まずはAさんの年間所得を計算しましょう。

1000万-500万=500万

ですので、Aさんの年間所得金額は500万円ということになります。この数字は確定申告書Bの所得金額の合計欄と同じになります。

そして次に基礎控除額です。これは国民健康保険の計算をするとき、一様に引かれる金額になります。所得から基礎控除額33万円を引いてから税率をかけることになります。

そして次に大阪市のホームページから、国民健康保険料の税率等を確認してみましょう。すると次のことがわかりました。

大阪市の国民健康保険料

基礎賦課額(医療分)
所得割率8.19%
均等割額21,362
平等割額30,964

後期高齢者支援金等賦課額(支援分)
所得割率2.99%
均等割額7,822
平等割額11,338

介護納付金賦課額(介護分)
所得割率2.69%
均等割額9,795
平等割額7,874

所得割の計算

所得割だけ%表示で、他は固定の金額になっているのがわかると思います。思い出してみましょう。所得割は所得に応じた保険料のことでした。つまり、所得に所得割率を掛けて計算します。

それぞれ下の計算式にあてはめて計算してみましょう。

{(所得金額)ー(基礎控除額33万円 )}×(税率)=年間の国民年金保険料

基礎賦課額(医療分)
(500万-33万)×0.0819=382,473円
後期高齢者支援金等賦課額(支援分)
(500万-33万)×0.0299=139,633円
介護納付金賦課額(介護分)
(500万-33万)×0.0269=125,623円

382,473+139,633+125,623=647,729円

しかしながら、Aさんは40歳未満ですので、介護分が不要となり

382,473+139,633=522,106円 が 所得に応じた保険料(所得割)となります。

均等割の計算

次に均等割の計算です

同一世帯で国保に加入している人数は1ですね(一人暮らしですので)。計算は簡単です。

基礎賦課額(医療分)
21,362×1=21,362円
後期高齢者支援金等賦課額(支援分)
7,822×1=7,822円
介護納付金賦課額(介護分)
9,795×1=9,795円

21,362+7,822+9,795=38,979円

しかしながら、Aさんは40歳未満ですので、介護分が不要となり

21,362+7,822円=29,184円 が 世帯内国保加入者分の保険料(均等割)となります。

平均割の計算

最後に平均割の計算です。

1世帯にかかる金額ですので、単純に足していきましょう。

基礎賦課額(医療分)
30,964円
後期高齢者支援金等賦課額(支援分)
11,338円
介護納付金賦課額(介護分)
7,874円

30,964円+11,338円+7,874円=50,176円

しかしながら、Aさんは40歳未満ですので、介護分が不要となり

30,964円+11,338円=42,302円 が保険料(平均割)となります。

所得割+均等割+平均割

最後に所得割+均等割+平均割 を合計したものが国民健康保険料になります。

522,106円+29,184円+42,302円=593,592円

こちらがAさんの国民健康保険料となります。

また、このAさんが40歳を超えていた場合、介護分も支払う必要があるため、保険料は

647,729円+38,979円+50,176円=736,884円 

となります。

国民健康保険料の計算結果があまりにも高すぎる、その理由は

高い、あまりにも高すぎる。500万稼いだら59万、40歳を超えていたら73万国民健康保険料で搾取されていく。

このような現実が許されて良いものか。

サラリーマンで年収500万の場合、年間健康保険料は35万くらいになるかと思います。この差は一体どこから出てくるのでしょう。

実はサラリーマンの場合、保険料(健康保険料)は会社と折半になっており、本人負担が35万円であっても会社が同じ額を負担しているためフリーランスの方と比べても保険料は半額になっているのです。

そして、国民健康保険料が高い(節約がしにくい)理由としては、その仕組みにもあるのです。

国民健康保険料は節約がしにくい

フリーランスの所得税や住民税と国民健康保険料の計算方法の違いを考えてみましょう。

所得税・住民税(税金)、国民健康保険料は基本的に全て下記の式によって計算されます。

{(売上ー経費)-控除}×税率ー税額控除額=最終金額

税金の計算であれ、国民健康保険料の計算であれ、(売上ー経費)の項目は変わらないです。Aさんの場合だと1000-500=500万ですね。

しかしながら、次の控除の項目に大きな違いがあります。

国民健康保険料の計算は、(白色申告の場合)基礎控除33万円しか引かれませんが、所得税・住民税は基礎控除に加え、社会保険料控除・生命保険料控除・配偶者控除などその人の状況に合わせた控除が受けられます。

そして、税率をかけたあとの税額控除額の違いも大きいです。国民健康保険料はひかれるものが何もありませんが、所得税・住民税の場合は住宅ローン減税や、ふるさと納税など意識をすれば節約する方法がいくつかあります。

しかしふるさと納税や住宅ローン減税を行っても、国民健康保険料には何の影響もありません。悲しい話です。

とはいえ、僅かながら国民健康保険料節約の方法もありますので、この記事にまとめています。

【個人事業主・フリーランスの国民健康保険料計算と節約】国民健康保険料の具体的な計算を具体例とともに【part2】

国民健康保険料の仕組みと計算方法のまとめ

国民健康保険は相互扶助に基づいた制度であるが、制度を利用する頻度が低い若年層にとっては厳しい制度である。

特に、サラリーマンの健康保険料と比べてその負担が大きいこともフリーランス・個人事業主を苦しめている。

計算方法としては

  • 医療分(基礎賦課額)の所得割・均等割・平均割
  • 支援分(後期高齢者支援金等賦課額)の所得割・均等割・平均割
  • 介護分(介護納付金賦課額)の所得割・均等割・平均割(40歳以上の方のみ)

を全て合計した額が国民健康保険料となる。

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執筆者:たぬ

              

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