この記事では株に投資するということは、具体的に何をすることなのかを解説しています。
株とは何か、株価は何故変動するのか、株主には何のメリットがあるのかを、初心者にもわかるよう解説しました。
「価格が上がったり下がったりするやつでしょ?」「ギャンブルと同じだし怖い」
そんなイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか?
株に投資するとは、具体的に何にお金を費やすことになるのでしょうか?初心者にもわかるよう説明していきたいと思います。
株とは何か?株式投資初心者にもわかるよう説明
株とは企業が資金を集める手段の1つ
例えばあなたが会社を立ち上げるとして、最初に考えることは資金のことでしょう。
開業費用に1000万円かかることが試算されました。なんとか900万円分は自己資金で用意できましたが、あと100万円はどうしても捻出できません。
さて、あなたはどうしますか?
第一選択となるのは銀行へ融資を申し込むことでしょう。事業計画書等を提出して銀行からお金を借りることを考えると思います。
しかしながら、銀行は金利がかかります。
私は銀行からお金を借りた経験がないのですが、数パーセントの金利を支払うことに合意して資金を借りることになるはずです。
金利を払うのはもったいない・・他に何か良い方法はないものだろうか?
そうだ、出資者を募ろう。
あなたはそう考え、仲の良い友達に電話をします。
「開業することになったから出資してくれないかい?金額はそうだね、開業資金のうち1割の100万円お願いできる?」
こう言って素直に100万円を出資してくれる友達はなかなかいないでしょう。見返りがないですからね。
出資をするからには見返りが必要です。何を出資者に差し出しますか?
「そうだね、会社を運用して上手く利益がでれば、その利益の中から配当金を支払うよ」
「あと、10%出資してくれているから、もし会社を畳んだら、残った資産の10%を君にあげるよ」
「最後に、会社で何か重大な決議を行う時は、10%分、君の意見を取り入れるよ」
「これらの権利を保証するものとして、権利証を10枚発行するよ。僕は900万円を出資しているから、権利証のうち9枚は僕が持つ。君は100万円だから1枚。この権利証を株券と呼ぶことにしよう。」
この説明に納得して、投資初心者の友達も納得して100万円を投資することになりました。めでたしめでたし・・・。
このようなやりとりのように、出資者を募り、株券を発行して立ち上げた会社を株式会社と呼びます。
株の投資とは、企業が発行した株を購入すること
財産的価値のある私権を表章する証券を有価証券と呼びます。
そして有価証券のうち、株式会社の株主の地位や権利を表すものを株券と言います。別の言い方では、株式や単に株と呼ばれたりもしています。
株式取引とはこの株券を売買することであり、株式投資とは企業が発行した株を購入することです。
初心者の方には分かりにくいかもしれませんが、「企業の株=企業の価値や権利」を購入することを株式投資と言って差し支えないでしょう。
しかしながら先にあげた例だと、立ち上げた株式会社の株は、事業を立ち上げた人が9割の株を持っており、1割はその友人が持っています。
あなたがこの会社のことを「将来性があり、是非ともその権利を欲しい」と思えば、事業を立ち上げた人や1割を所持している友人に働きかけ、株を売ってもらうよう交渉することもできます。
しかし、あなたがこの会社の株を買おうと思っても、立ち上げた人か友人が「売らない」と言ってしまえば買うことができませんね。
株の売買(投資)が出来る場所と購入できる企業とは?
このように、わざわざ株券を持っている人に交渉をかけるのはとてもアナログなシステムですよね?効率もよくありません。
株券を売りたい人と買いたい人、株式会社の権利を売買する場所を証券取引所と言います。
証券取引所は国内に複数あり、最も売買が活発に行われているのは東京証券取引所です。
株式を発行した企業が、証券取引所で株式の売買ができるような状態にすることを「上場」と言います。
企業は上場することによって、世界中の人から資金を集められるようになるというメリットがあります。
また、上場には厳しい基準(会社の規模であったり、株式の発行枚数であったり)が取引所ごとに定められているので、上場することは会社としてその基準をクリアした証と言えます。それ故に、上場することは企業のステータスにもなっています。
上場した企業の株式は、証券取引所での売買が可能になります。
株価とは?株の価値は企業価値に依存する
「売買」を行うと言うことは、その株に値段がつくということです。株の値段のことを「株価」と言います。
株の売買は、売り手が安い値段で売却しようとするときは安く買えますし、高値で売っている場合はその価格を指さないと購入することはできません。
ですので、株価は一定ではなく、値段が変動します。
値段の変動要因としては、
- 企業の業績が上がる(ことが見込まれる)
- 配当金が増える(ことが見込まれる)
など企業価値が上昇することが見込まれる場合にあがります。
例えば、製薬会社が新薬の開発に成功した場合などは、その新薬が市場にでることによって売上が伸び、会社規模・企業価値が大きくなることが予想されます。
そうなると購入した株に対する企業価値の比率が大きくなりますので、新薬の開発に成功する前よりも、高い値段でもその株を買いたいと思う人が増え、株価は上昇します。
株を購入するということは、「これから企業価値が伸びて行きそう」と思う会社に出資しその会社の成長とともに利益を生み出す、ということになりますね。
株の投資はどうやったらすることができるの?売買する方法とは?
株式投資がしたくなってきたのではないでしょうか?
株の売買は証券取引所でできると申し上げました。
しかしながら、実際の売買は証券会社を通じての売買になります。個人で証券取引所へ行って、売買をするなんてことは非効率ですからね。
インターネットが今ほど発達していない時代では、証券会社に電話をかけて売買を行っていましたが、このネット社会では、売買の注文は証券会社を通じてネットで行うことが主流になっています。
証券会社に支払う手数料も、昔に比べれば格段に安くなってきています。
証券会社を通じて株式の売買を行うには、まず証券会社の資料をとりよせて、証券口座を開設する必要があります。
有名なところだと、
- 楽天証券
- SBI証券
- GMO証券
- マネックス証券
などがあります。今ではどこの証券会社も初心者(新規)の投資家獲得に励んでいます。上記4会社であれば、初心者の方でもすんなり入っていけると思いますので、お好きに選んでいただけたらと思います。
株に投資するとは何なのか?初心者向け解説のまとめ
株とは、企業が資金を集めるための手段の1つであり、株を購入する側からみれば、その企業価値に投資を行うことである。
配当金を貰えるなどの権利を有することができる。
また、企業価値の上昇が見込まれれば、株の価値(株価)は上昇する。
株の売買は証券取引所で行われるが、実際にはネット証券を通じて売買を行うことになる。