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ふるさと納税の仕組みとオススメ

住宅ローン控除とふるさと納税は併用することで弊害が起こるのか

投稿日:2018年7月28日 更新日:

ふるさと納税

住宅ローンとふるさと納税、どちらも「控除」と名前がつくので、併用することによって控除額が下がるのではないか?と不安になる方もおられるでしょう。

そこで今回は、住宅ローン控除とふるさと納税を併用するとどのようなことが起こるのか、理論的に考察をしていきたいと思います。

結論から言えば「住宅ローン控除を制限まで利用されている方は、ふるさと納税を併用することにより、住宅ロン控除の一部が控ー除されない可能性がある」のですが、何故そうなってしまうのか、そしてその解決方法も併せて書いていきたいと思います。

住宅ローン控除とふるさと納税を併用するとどのような影響があるのか(結論から)

いきなり結論から行きます。いきなりステーキみたいですが。

結論から言えば、住宅ローン控除とふるさと納税を併用するとでふるさと納税控除上限額が変化することはありません。しかしながら、人によって(住宅ローン控除の適用状況によって)はふるさと納税をすることによって住宅ローン控除される額が小さくなることがある

となります。

住宅ローン控除は所得税と住民税から控除されるのですが、所得税で控除しきれなくなった時のみ(所得税が控除で0円になった時のみ)、住民税から控除されます。

しかし、例えば住宅ローンの額が収入に対して極めて小さく、住宅ローン控除が所得税からの控除で賄えてしまうような時(例えば住宅ローン控除が8万円で所得税が10万円の場合)は、ふるさと納税をすることによって住宅ローン控除される額が小さくなるようなことは起こりません

ですので、「私、所得税からしか住宅ローン控除されてないわ」という方は安心してふるさと納税をしていただいて大丈夫です。

住宅ローン控除が、ふるさと納税控除上限に影響を与えることが無い理由

「住宅ローン控除はふるさと納税控除上限額に影響を与えない」と言いましたが、何故そう言えるのでしょうか?簡単に言えば、ふるさと納税控除上限額に使用される住民税所得割額は、住宅ローン控除適用前のものになるからです。

「簡単に言えば」と言いましたが、難しいですよね。どういう意味か説明していきます。

ふるさと納税控除額の上限

前回のおさらいになりますが、ふるさと納税の控除のされ方は3通りありました。

①所得税からの控除

(寄付金額-2000円)×所得税率  (上限は総所得の40%)

②住民税基本分からの控除

(寄付金額-2000円)×0.1(住民税所得割の税率) (上限は総所得の30%)

③住民税特例分の控除

(寄付金額-2000円) × (100%-10%-所得税率) (上限は住民税所得割額の20%)

でしたね。このうち「ふるさと納税の上限額」となるのは③の住民税特例分の控除で、上限は住民税所得割額の20%です。

この説明も難しい、となる方は前回の記事をお読みいただくか、「ふるさと納税の上限は支払っている住民税の20%なんだな」と思っていただいてOKです。

次にいきますね。

住民税所得割額の決まり方

では住民税所得割額はどのように決まるのでしょうか?詳細を書いていくとものすごーーく長くなりますので、今回は簡潔に行きたいと思います。詳しく知りたい方は、サラリーマン・会社員の方はこちらフリーランス・個人事業主の方はこちらを参照おねがいします。

まず住民税には2種類あり、それぞれ所得割額・均等割額と言いますが、今回均等割額はあまり関係ありませんので無視をします。ですので、住民税所得割額=住民税、と置き替えて読み進めていただいても大丈夫です。

住民税の所得割額の計算は、

サラリーマン・会社員の場合

(給与ー給与所得控除ー所得控除) × 税率10%(自治体により多少異なる)

フリーランス・個人事業主の場合は

(売上ー経費ー控除額) × 税率10%(自治体により多少異なる) 

となります。

(給与ー給与所得控除ー所得控除)または(売上ー経費ー控除額)はそれぞれ課税所得とも呼ばれます。課税所得に10%を掛けた額が住民税所得割額になります。この記事では、今後この(給与ー給与所得控除ー所得控除)または(売上ー経費ー控除額)のことを課税所得と呼んでいきます。

そして、「ふるさと納税の限度額は住民税所得割額の20%」でしたので、まとめると、課税所得に10%を掛けたものが住民税所得割額となり、その20%がふるさと納税の限度額となります。

課税所得×0.1×0.2= ふるさと納税限度額

ここまで大丈夫でしょうか?大丈夫じゃない?その場合は、会社員・サラリーマン用住民税の計算方法または個人事業主・フリーランス用住民税の計算方法の記事を参照いただくか、「課税所得×0.1×0.2= ふるさと納税限度額なんだ、ふーん」と思っておいてください。

住宅ローン控除の仕組み

次に住宅ローン控除について調べてみましょう。

住宅ローン控除は、年末の住宅ローン残高の1%が所得税と住民税から控除されます。所得税から先に引かれ、所得税から引ききれなくなった場合(所得税が0円になった場合)は住民税からひかれます。住民税から引かれる場合は上限があり、課税所得金額の7%または13.65万円のうち小さい方となります。

つまり、

課税所得×0.1で計算される住民税から住宅ローン控除が受けられるが、その上限は課税所得の7%または13.65万円のうち小さい方

となります。

改めて、何故住宅ローン控除がふるさと納税上限額に影響を与えないのか

ふるさと納税控除額上限と住宅ローン控除の仕組みがおわかりいただけたところで、この2つをまとめてみます。

住宅ローン控除(の住民税分は)は

課税所得×10%で計算された住民税から控除され、控除される上限が設けられている。

ふるさと納税控除の上限は

課税所得×10%×20%

つまり、住宅ローン控除とふるさと納税控除の上限にはお互い影響を与える要素がありません

さらに、住民税における控除額に上限があるため、住民税を奪い合う心配が無いのです。

分かりやすく説明すると、

住宅ローン控除は課税所得金額の7%または13.65万円のうち小さい方を上限としていましたね。つまり課税所得金額の7%を超えることはありません

課税所得の7%(課税所得×0.07)ということは言い換えると、課税所得×10%×70%(課税所得×0.1×0.7)です。おや・・この数字は・・?

そう、課税所得×10%は住民税の所得割額です。

課税所得×7%=課税所得×10%×70%=住民税所得割額×70%

つまり、住民税の所得割額の70%を超える控除はできないということです。

そして、ふるさと納税控除の上限は

課税所得×10%×20%=住民税所得割額×20%

つまり、住民税所得割額の20%です。

この2つの式を合わせると、住民税所得割額の70%+20%=90%になります。

どんなにがんばっても、二つの控除(ふるさと納税控除と住宅ローン控除)で住民税が無くなることはないのです。(補足として、住民税所得割額の20%以内で納税している限り、ふるさと納税控除のうち「②住民税基本分からの控除」を引いても住民税が0以下になることはありません)

ふるさと納税と住宅ローン控除併用で、住宅ローン控除額が減る!?

住宅ローン控除がふるさと納税限度額に影響を与えないことがおわかりいただけたと思います。では、住宅ローン控除の金額が少なくなるとはどういうことでしょう?

結論から言えば、ふるさと納税をすることで所得税が減り(減税され)、住宅ローン控除を受けられる金額が減るからだ!ということなのですが、こちらも詳しく説明していきたいと思います。

これを説明するには所得税の計算方法を理解せねばなりません。面倒ですが、基本は住民税の計算式と同じです。

所得税の計算方法

所得税の計算方法は、

個人事業主・フリーランスなら

(収入ー経費ー各種控除) × 税率

会社員・サラリーマンなら

(給与ー給与所得控除ー所得控除) × 税率

ここでも(収入ー経費ー各種控除)または(給与ー給与所得控除ー所得控除)を課税所得と言い換えて説明します。

住宅ローン控除は上記計算式の最終的な所得税から、ローン残額の1%を控除できる。そして所得税から引ききれない場合は住民税から引かれる。

ここまでは大丈夫だと思います。

ふるさと納税の所得税からの控除

次はふるさと納税の控除ですが、

①所得税からの控除

(寄付金額-2000円)×所得税率(上限は総所得の40%)  です。

住民税と異なるのは、寄付金額が、所得税からそのまま引かれるのではなく、控除額として引かれる点です(この相違は今回重要ではないですが、説明はします)。

つまり、10万円ふるさと納税したなら、

個人事業主・フリーランスの場合

(収入ー経費ー各種控除←ココに10万円加わる) × 税率

会社員・サラリーマンの場合

(給与ー給与所得控除ー所得控除←ココに10万円加わる) × 税率

となるのです、控除額が増える結果所得税が下がります、つまり節税効果があります。

住宅ローン控除を目いっぱい活用していたとしたら

住宅ローン控除は 所得税から控除しきれなかった場合に住民税から控除されますが、仮に所得税+住民税の上限いっぱいまで控除されていたとしたらどうでしょう?

ふるさと納税をすることによって住宅ローン控除を受けられる所得税が下がります。所得税の限界まで控除され(所得税が0円になるまで)ると、住民税から控除されますが、すでに住民税の控除額は使い切っているので、下がった所得税の分だけ控除が受けられないことになります。

この拙い説明でわかりますでしょうか?具体的に見た方が早いですね。

ふるさと納税と住宅ローン控除併用で、住宅ローン控除枠が減るケースの具体例

年収500万円・所得税15万円・住民税25万円の納税者が年末の段階で2,865万円の住宅ローンを組んでいたとしましょう。

2,865万円の1%が控除できますので、28.65万円の控除が受けられるはずです。

まずは所得税から15万円控除され、所得税は0円になります。次に住民税から、課税所得金額の7%または13.65万円のうち小さい方を上限として控除されます。

詳しい計算は省きますが年収500万の場合、13.65万円の方が小さいので、13.65万円が上限となります。13.65万円が住民税から引かれ、控除額28.65万円。所得税と住民税の枠を目いっぱい使用して、無事に住宅ローン控除を終えることができますね。

しかし、これはふるさと納税を行っていない場合です。ここにふるさと納税が加わるとどうなるのでしょうか?

仮に8万円分のふるさと納税をしていたとしましょう。すると、ふるさと納税した金額から2,000円がひかれて78,000円、減税効果があります。そのうち、

(寄付金額-2000円)×所得税率(上限は総所得の40%)

が所得税の減税分となりますので、(詳しい計算を省きますが)計算すると7,800円が所得税が安くなります。

すると、この方の所得税は15万-7,800円 = 142,200円 となります。

しかしながら、この方は住宅ローン控除をギリギリまで使用しているため、住宅ローン控除を受けられるのは(所得税142,200円)+(住民税136,500円)=278,700円となり、ふるさとの納税を行っていなければ控除された286,500円から比較すると、7,800円分の控除額が下がりました

つまり住宅ローン控除を目いっぱい使用しているケースでふるさと納税を行うと、所得税分の(寄付金額-2000円)×所得税率の住宅ローン控除が受けられなくなってしまうのです。

正しくはない言い方かもしれませんが、所得税を住宅ローン控除とふるさと納税控除で奪い合う形になります。

住宅ローン減税を目いっぱい行っていても、ふるさと納税を行う方法

住宅ローン控除を限度まで利用している場合にふるさと納税を利用すると、住宅ローン控除の一部が控除できなくなることがおわかりいただけたかと思います。

最後に、「じゃあ住宅ローン控除を限度まで利用している場合はどうしたら良いのか」ということを述べておきたいと思います。

解決策は2つです。

ワンストップ特例制度の利用

1つは、ワンストップ特例制度を利用することです。

ワンストップ特例制度は、こちらの記事で説明しましたが住民税からしか控除されません。よって、所得税額が減ることがない=住宅ローン減税と拮抗しなくなり、ふるさと納税を行っても今まで通りの住宅ローン控除を受けることができます。

しかしながら、1点だけ問題があり、確定申告を行う必要がある場合はワンストップ特例制度は利用できません。

不動産収入やその他確定申告するべき収入のある人はもちろんですが、住宅ローン控除を受けようとする初年度は確定申告を必ずしなければなりません。

住宅ローン控除初年度は一般的に、住宅ローン残額が最も多いはずです。所得税・住民税の控除枠を使い切っている可能性が最も高い年度ですが、ワンストップ特例制度は利用できません。

気にせずふるさと納税を利用する

ワンストップ特例制度が利用できなくて、かつ住宅ローン控除を限度額まで利用している場合はふるさと納税を併用しない方が良いのでしょうか?

結論は、それでもふるさと納税をした方が良いです。

先ほどの年収500万円・所得税15万円・住民税25万円の納税者が年末の段階で2,865万円の住宅ローンを組んでいたケースであっても、控除額が利用できなくなるのは7,800円だけでした。所得税率が10%であれば、ふるさとの納税を行った金額から2000円を引き、その金額に10%を掛けた金額が戻ってこないだけです。住民税分の控除は、来年に住民税の減税という形で戻ってきます。

8万円分の寄付を行った例で言えば、返礼率が3割だとすると、24000円分の返礼品は貰えるはずです。7800円戻らなくても、16200円は得をします。

例の条件でなくても、年収が上がればふるさと納税の限度額はあがるので、気にせず限度額までふるさと納税をするべきです。

ふるさと納税と住宅ローンの併用について結論

住宅ローン減税とふるさと納税を併用しても、ふるさと納税限度額に変化はない。

住宅ローン減税を限度まで、または限度間近まで利用している場合は住宅ローン減税が一部減額になる恐れがある。

その解決策としてワンストップ特例制度の利用があるが、かりにワンストップ特例制度を利用できない状況にあってもふるさと納税を限度額まで行う方が得をする。

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執筆者:たぬ

              

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