この記事では、一般NISAとつみたてNISAの非課税運用期間終了がした場合のことを解説しています。
一般NISAとつみたてNISAは、それぞれ最大で5年間と20年間の非課税運用期間が設定されていますが、その期間を過ぎたらどうなるのでしょうか?
NISAの非課税運用期間が終了したらどうなるのか
今回は一般NISAとつみたてNISAの非課税運用期間が終了したらどうなるのかを説明させていただきます。
NISAは運用期間は最長で5年間、つみたてNISAは最長で20年間です。
この運用期間が終了したらどうなるのでしょうか?
強制的に売却される・・?
いいえ、そんなことはありません。
運用期間が終了した一般NISAには3つの選択肢が、つみたてNISAには2つの選択肢が与えられます。
選択肢は下記の通りになります。
- 運用期間が終了する前に売却
- ロールオーバー
- 課税口座へ移管
それぞれ説明をしていきますね。
運用期間が終了する前に売却
非課税期間が終了する前に売却してしまう方法。
得た利益は非課税です。極端な話、購入した翌日に売却することも可能です。が、売却しても購入枠は復活いたしません。
ロールオーバー
ロールオーバー??美味しいの?ロールオーバーとは?
ロールオーバーとは、次の年のNISA枠を使用して投資を継続することです。一般NISAとつみてたNISAに分けて解説しますね。
一般NISAの場合
例えば、2014年にNISA枠で120万円分の株を購入すると、2018年で運用期間は終了します(運用期間は5年間なので)。
しかし、2019年のNISA枠を使用することでそのまま運用を継続することができるのです。
2014年に購入した120万円分の株が、運用期間中に値上がって120万円以上になっていたとしても、ロールオーバしてその額を非課税運用することができます。(ロールオーバーしたその年は、NISA枠は0円になり新規購入はできません)
ただし、一般NISAは2023年で終了しますので、2019年以降に一般NISA枠で購入した分は2024年以降ロールオーバーすることはできません。
つみたてNISAの場合
つみたてNISAの非課税運用期間は20年間で、投資可能期間は2018~2037年です。
2018年につみたてNISAを開始したとすると、2037年まで非課税で運用を続けることができますが、現行の制度のままだとロールオーバーはできません。
なぜなら、2018年につみたてを開始したつみたてNISAが運用を終了するのが2037年だからです。
2038年の枠を使おうにも、投資可能期間が終了しているため、ロールオーバーはできないんですね。
制度が改革されて、ロールオーバーできるようになることを祈るしかないです。
課税口座へ移管
一般NISAは最長5年の運用期間を経て、つみたてNISAは最長20年の運用期間を経て、課税口座へ移行させることができます。
移行時は、非課税期間が終了した時点ので価格で移行されます。
たとえば、120万円の株が運用期間中に240万円になっていたとしましょう。
運用期間が終了し、課税口座へその株を移行すると、240万円で購入したものとみなされるのです。
つまり、その株が250万円になった時に売却すると、課税対象になるのは250万円-240万円=10万円分になります。
実際は120万円で購入しているので130万円の利益が出ているのですが、NISA口座で運用期間中の利益は非課税となります。
逆に120万円の株が運用期間中に60万円になり、そのまま課税口座へ移管された場合は、60万円で購入したものとみなされます。
つまり、元値の120万円に戻って売却をすると、60万円の利益が出たこととなり20%の税金、すなわち12万円の税金がかかります。
要は非課税運用を失敗したということですね。
NISAの非課税運用期間が終了したらどうなるのか まとめ
一般NISAは
- 終了前に売却
- ロールオーバー
- 課税口座へ移管
つみたてNISAは
- 終了前に売却
- 課税口座へ移管
の選択肢がそれぞれあります。
つみたてNISAは運用期間の関係上、ロールオーバーができません。