多分皆さまが一番知りたいところなのではないでしょうか?
老後の資金が確保されると普段の生活も前向きになれますし、単純にお金が儲かるのが嫌いな人間はいません。
拠出金額・年数・利回り別で計算し、最後に表でまとめました。
iDeCoの最終利益シミュレーションの計算式
今回は、iDeCoが運用を終えた時の最終手取りの話をしておきたいと思います。
皆さまが一番知りたいのは結局のところ「なんぼもうかるんか」、ということだと思いますので、今回のテーマはiDeCoでどれだけ儲かるか。です。
ここでは拠出金額と拠出金、利回りを設定して、利益総額を計算していきたいと思います。
iDeCoの手取り金額は「拠出金の積立金額+運用利益+節税額ーiDeCo受取時の税金」
iDeCoの最終的な手取りは
拠出金の積立金額+運用利益+節税額ーiDeCo受取時の税金であらわせます。
- 拠出金の積立金額・・・あなたが毎月積み立てた拠出金の総額です。
- 運用利益・・・拠出金から生み出された利益です
- 節税額・・・拠出金によって生み出された節税額の総計です
- iDeCo受け取り時の税金・・・iDeCoの運用を終え、お金を受け取る時にかかる税金です
このうち、節税額とiDeCo受け取り時の税金に関しては、働いている時の年収と会社を辞めた時の退職金の額や辞めた時の年齢によって変化します。
ですので、この記事では主に拠出金の積立金額と運用利益について説明していきます。
iDeCoの拠出年数・拠出額・利回りを変更して、最終運用額をシミュレーション
iDeCoの最終的な手取りは、「拠出金の積立金額+運用利益+節税額ーiDeCo受取時の税金」であらわせますが、積み立て金額+運用利益を足したものを「最終運用金額」という表現で表しています。
拠出年数・拠出額・利回りが変わると、「最終運用金額」はどのように変化するのでしょうか?
拠出年数40年 月6万円 利回り6%
- 最終運用金額 11,949万円
- 積立金額 2,880万円
- 運用利益 9,069万円
拠出年数40年 月6万円 利回り3%
- 最終運用金額 5,556万円
- 積立金額 2,880万円
- 運用利益 2,676万円
拠出年数40年 月3万円 利回り6%
- 最終運用金額 5,974万円
- 積立金額 1,440万円
- 運用利益 4,534万円
拠出年数40年 月3万円 利回り3%
- 最終運用金額 2,778万円
- 積立金額 1,440万円
- 運用利益 1,338万円
拠出年数20年 月6万円 利回り6%
- 最終運用金額 2,772万円
- 積立金額 1,440万円
- 運用利益 1,332万円
拠出年数20年 月6万円 利回り3%
- 最終運用金額 1,970万円
- 積立金額 1,440万円
- 運用利益 530万円
拠出年数20年 月3万円 利回り6%
- 最終運用金額 1,386万円
- 積立金額 720万円
- 運用利益 666万円
拠出年数20年 月3万円 利回り3%
- 最終運用金額 985万円
- 積立金額 720万円
- 運用利益 265万円
iDeCoのシミュレーション結果を表にした
このままでは分かりにくいので、図で表しました。
何が凄いかというと、複利の効果ですね。6%であれば、1.06×1.06×1.06・・・を何十回と繰り返すことにより、運用額が爆発的に増えます。
毎月6万円を拠出し、6%で運用することができれば、最終的には1億円の財(税引き前)を築き上げることができます。
これを絵に描いた餅と思うかどうかは皆さま次第ですが、私は年利6%での運用は十分可能だと思っていますし、実際にそのような商品を選択していただきたいと思っています。
運用金額が少なくても、拠出年数を増やして40年にすれば、最終的には元金の何倍にも膨れ上がります。
iDeCoの節税額と、受け取り時の税金
iDeCoの最終的な手取りは、「拠出金の積立金額+運用利益+節税額ーiDeCo受取時の税金」であらわせますが、これまでの計算は「拠出金の積立金額+運用利益」の部分でした。最後に節税額を足し、iDeCo受け取り時の税金を引いてあげれば計算は完了です。
ですが、節税額と受け取り時の税金は、拠出者の年収や退職金、勤続年数によって大きく変化します。ですので、表を作成して「40年でいくら」と言うことは難しいのです。
ここでは大まかな計算方法だけ紹介するにとどめておきます。
iDeCoの節税額はいくらになるのか
詳しい計算はコチラの記事で書かせていただきました。
節税額を決定する要因は課税所得(給与)です。
サラリーマン・会社員の方だと年収500万円程度、フリーランス・個人事業主の方だと課税所得金額300万円程度の場合、毎月2万円を拠出するとiDeCoで節税できる額は所得税・住民税合わせて年間4.8万円程度になります。
年収や課税所得によって、節税できる額は変化しますが、40年間年収が同一だとすると、4.8×40=192万円、20年間だと4.8×20=96万円が節税額ですね。
年収や課税所得金額があがるほど、節税額は大きくなっていきます。
所得税の最高税率は45%です。一方住民税は10%と一定ですので、合わせて55%、つまり拠出金額の最高55%が節税できることになります(課税所得が4000万円を超えるような場合)。
仮に毎月2万円拠出した場合の節税額は、最大で所得税と住民税合わせて13.2万円になります。
iDeCoの所得税・住民税はいくらになるのか
詳しい計算はコチラの記事で書かせていただきました。
受け取り時には、iDeCoは退職所得として退職所得控除を受けた後、その半分の額が課税対象となり、所定の税率が掛けられて所得税が課せられます。
また同時に住民税も退職所得控除を受けた後の半分の額が課税対処となり、10%の住民税が課せられます。
上記の例で40年間、月額拠出6万円、利回り6%の場合だと、
退職所得控除800万円+70万円×(40-20)=2200万円 となります。
仮に退職金が0円だとすると、最終的に運用額は11,949万円ですので、
(11,949万円-2,200万円)÷2=4874.5万円 が課税対象となり、
計算すると1713.8万円が所得税、487.45万円が住民税となります。
シミュレーションの注意点
冒頭で述べさせていただいたように、iDeCoの手取り金額は「拠出金の積立金額+運用利益+節税額ーiDeCo受取時の税金」となります。
拠出金の積立金額+運用利益 に関しては毎月の拠出金額と利回りを設定することによって、正確な計算が可能です。
しかしながら、節税額と受け取り時の税金に関しては、拠出者の年収(所得税率)や退職金、またiDeCoの受け取り方(一括なのか分割なのか)によって変化しますので、上記の記事を参照していただければ幸いです。