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iDeCoは本当に加入すべきなのか

退職金が多い(退職所得控除が0になる)大企業で働いていても、iDeCo(イデコ)を活用する方法

投稿日:2018年8月12日 更新日:

iDeCOは万人向けではない

退職所得控除を退職金で使い果たしてしまう場合(iDeCoに退職所得金控除を使えなくなってしまった場合)、iDeCo(イデコ)に加入すべきか否か、他に選択肢はないのかという問題についてお話をしていきたいと思います。

iDeCo(イデコ)の節税メリットは退職所得控除ありきの話です。退職所得控除を会社から貰う退職金で使い果たしてしまうような場合はどうすれば良いのでしょうか?

所得税・住民税が節税できる、運用益は非課税、という謳い文句は退職所得控除があってのものです。それが無くてもまだiDeCo(イデコ)は加入する価値があるのでしょうか?

退職所得控除を退職金で使い切る場合はiDeCo(イデコ)を行うべきではないのか?

こちらの記事で、iDeCoのメリットは退職所得控除があってこその話であるということを記事にしました。

iDeCo(イデコ)の節税メリットは嘘が多い

記事内で「退職金が退職所得控除を上回る場合、iDeCo(イデコ)に入るべきではないのでは?」と書きました。

記事内で考察した条件は以下のとおりでした。

  • 年収500万円で退職まで一定
  • 勤続30年・iDeCo(イデコ)拠出歴30年、勤続期間とiDeCo(イデコ)拠出期間は同時期である。
  • 30年間でiDeCo(イデコ)を上手く運用し(月2万円積み立て、年利回り6%で運用)、積立額+運用益で2,000万円になった。(内訳:積立金額は720万円/運用益は1,280万円)
  • 退職所得控除は1,500万円
  • 退職金1,500万円以上

退職金で退職所得控除を使い切ってしまっているため、所得税・住民税の節税効果と、運用益が非課税になる恩恵が十分に受けられませんでした。

上記の場合、iDeCo(イデコ)を一括で受け取る際は以下のような税金がかかってしまいました(節税額は+に働きます)

  • 所得税 -176.4万円
  • 住民税 -100万円
  • 節税  +146万円

合算させると1280万円の運用益に対して約130万円の税金が徴収されるという結果になりました。

通常の株式・投資信託であれば税率は約20%ですし、それでもiDeCO(イデコ)の方が得だと言えます。

が、iDeCo(イデコ)の資金は60歳になるまで引き出すことができず、流動性が皆無です。その資金を元手にレバレッジを利かせるようなこともできません。

それでもなおiDeCo(イデコ)は優れた制度なのでしょうか。

退職所得控除を退職金で使い切る場合の対処法

退職金が退職所得控除を上回る場合、まずは課税を回避する方法がないのかを考えていきたいと思います。

対処法1:退職所得控除を増やす

根本的に退職所得控除が無くなってしまうと、どうやったって受け取り時に多額の税金がかかってしまいます。

ですのでまずは退職所得控除を増やす方法を考えましょう。

  • 60歳でiDeCo(イデコ)を一括受け取りし、65歳まで勤務を継続し退職金を受け取る

退職金は、受け取る年を含めて5年以内に他の退職金を受け取っている場合は、その2つの退職金の重複期間を含めずに退職所得控除を計算します。そして、5年より多く期間を空けるとその重複期間も含めてそれぞれ退職所得控除を計算することができるのです。

つまり、60歳でiDeCo(イデコ)を受け取り退職所得控除1500万円を使い切っても、65歳になると退職所得控除が35年間分(30年+60歳から65歳までの5年)復活し、1,850万円分の退職所得控除をさらに利用することができます。

  • 55歳で退職し、退職金を受け取る。70歳までiDeCo(イデコ)の運用を継続し一括で受け取る。

iDeCO(イデコ)は、受け取る年を含めて15年以内に他の退職金を受け取っている場合は、その2つの退職金の重複期間を含めずに退職所得控除を計算します。そして、15年より多く期間を空けるとその重複期間も含めてそれぞれ退職所得控除を計算することができるのです。

つまり、55歳で退職、退職金を受け取り退職所得控除1500万円を使い切っても、70歳になると退職所得控除が30年間分(iDeCo(イデコ)は60歳で拠出が終了するため、その後は退職所得控除は増えません)復活し、1,500万円分の退職所得控除を再び利用することができます。

退職所得控除の枠を超えた分の税金を計算

先にあげた条件だと、積立金+運用益が2000万円あり、いずれの場合でも500万円分は退職所得控除を利用することができません。その500万円に対する税金は

所得税 15.25万円
住民税 25万円
合計 40.25万円

となり、2,000万円に対して分離課税として計算された(所得税+住民税276.4万円)からは大幅に減少しているのがわかります。

確かに退職所得控除は増えるけれど

とはいえ、この条件をクリアするには55歳以前または65歳以降で退職することが必要になってきます。

20代30代でiDeCo(イデコ)に加入した方が、はたして自分が何歳で会社を退職するのかというビジョンを明確に持てるのでしょうか?また、iDeCo(イデコ)のために会社退職時期を決めるのもおかしな話だと思います。

対処法2:iDeCo(イデコ)を分割で受け取る

60歳から65歳未満の期間は、所得が年金のみの場合、94万円以下であれば所得税住民税ともに非課税になります。

65歳以上になると、所得が年金のみの場合、153万円以下であれば同様に所得税住民税は非課税になります。

しかし65歳以上になると国民年金・厚生年金の受給が始まるため、153万円以下に抑えるのは難しいでしょう。

ですので、60歳から65歳未満の間の5年間、毎年の受給額が94万円以下になるよう調整をかければ、5×94万円=470万円分の非課税枠をとることができます。

しかしながら、先ほどの受け取り年数をずらして、退職所得控除を復活させる方法とは併用ができません。

55歳で退職するケースでは70歳でiDeCo(イデコ)を一括受け取りしなければならないし、65歳で退職するケースでは60~65歳まで給与所得が発生するので所得税住民税が発生してしまいます。残念ながら併用することはできないのです。

対処法3:節税額の再投資を行い利益を増やす

これは、退職金>退職所得控除の場合に限った話ではないのですが、iDeCo(イデコ)に加入すれば所得税・住民税の節税額は毎年手元に残ります。この現金を再投資することはiDeCo(イデコ)加入者に与えられた貴重な特権です。

まず次のことを考えていただきたいです。

今の4.8万円と30年後の4.8万円の価値は同じか

今まで節税で得たお金は、現金のまま保有することを前提としてお話していました。

しかしながら、iDeCo(イデコ)を開始して1年目に得る節税額4.8万円は、iDeCo(イデコ)の拠出が終了する30年後の4.8万円同じ価値なのでしょうか?

違います。

仮に節税したお金を預金していたとすると、30年後には1,000円程度の利息はついているはずですし、日本の国債を購入すればより多くの額が得られます。

今回のケースではiDeCo(イデコ)を年利6%で計算しているため、毎年得られる4.8万円を年利6%複利運用することを計算してあげましょう。

すると、30年間で得られる利益は258万円になります

この運用益を加味するとどうなるでしょうか?

仮に55歳以前に退職することや65歳以降まで働く事が不可能である場合、例にあげた条件ではiDeCo(イデコ)を一括受け取りする際、所得税・住民税・節税額を計算すると約130万円の税金が徴収されましたね。

それに今回の運用益258万円を加味すると・・・+128万円になります。

つまりどういうことでしょう?

節税で得たお金を再投資すると、仮に退職所得控除を使い切っていたとしても、税金以上の利益を得ることができる。

ということですね。

もちろん、これはiDeCO(イデコ)で退職所得控除を使用できないことを前提に計算していますので、退職所得控除が利用できるような状況にすればこの額以上の利益を得ることができます。

退職金をたくさん貰ってもiDeCo(イデコ)を活用する方法を考察した結果

退職所得控除が0になってしまうようなうらやましい環境で働いている方が、iDeCo(イデコ)を上手く活用できる方法がないか考察してみた結果

  • 退職所得控除を増やす(復活させる)
  • 分割で受け取る
  • 節税額を再投資する

以上のような方法を思いつくことができました。

しかしながら、退職所得控除を復活させるためには、退職する年齢を55歳未満もしくは65歳以上にしなければならないという制限があるため、いずれも非常に不確定な方法です。

私見としては、退職金が退職所得控除を上回るような会社にお勤めの場合は、iDeCo(イデコ)で運用するなら節税額の再投資とセットで行うべきと結論付けたいです。

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執筆者:たぬ

              

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